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■ キン肉マン マッスルタッグマッチ その5


《「漢」と書いてマスラオ!》


さあ、どうする? この散らばった破片たち、どうやってドッキングさせればいいんだ?

こんな時こそ、マッスルドッキングだろうが!

と焦っている僕らを尻目に、冷静にファミコンの電源を切り、割れた破片をまとめるB君。そして、もう一度ソフトの残骸を差し込んでみる。

あれ? ちゃんと画面が出たぞ?

「大丈夫。ロムは生きてる。試合続行だ」

何て、かっこいいんだ。B君! カセットが壊れた事を責めるでもなく、おろおろと取り乱す出もなく、ホントにゲームのことになると、頼もしいね。

ほら、I君。B君もこう言ってくれてることだし、再開しようぜ、ファミコン。(喉元すぎればってやつ)

その部屋に、ほっとした空気が流れた。戦士のHPが1しか残っていないバラモス戦で、僧侶にターンが回ってきたみたいだった。

その後のB君は、
いつもよりちょっと厳しい攻撃を繰り返していた。(テリーマンの必殺技ハメなど)きっと、それで思いの丈をぶちまかしていたんだろうと思う。

そりゃあ、そうだよ。B君だって小学生なんだもん。大事なカセット壊されて平気なわけないよ。


そんなB君の姿を見ながら、B君って本当にかっこいいなって思った。

帰り道でI君が
「B君っていい奴だな」と言いました。僕は、「そうだね」と言いました。

その後、ビックリマンチョコを買ったら、「お守り」が出ました。僕は、次の日、B君にそれをあげました。
(嘘です。自分のコレクションにしました)

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