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■ イーアルカンフー(コナミ 1985〜) その3


《漢(おとこ)の中の漢(おとこ)》


確かに、さっきと同じ様子でT君はいた。テレビの方を向いて、あぐらをかいて座っている。

でも、T君。

コントローラーを握ったまま、寝ちゃってるではないか! しかも、半目!

僕はその瞬間、微かな揺れを感じた。

えっ、地震?

でも、違った。

T君が眠ったままAボタンを微妙に連打しているではないか!!!

僕はその
カクカクとしたマリオネットのようなT君を見ながら、恐ろしいような、面白いような、不可思議な光景に、ただただうろたえるばかりで、

結局、T君をそのままにして、再度眠りについた。

次の朝、僕とT君はこっぴどくT君の両親に怒られた。

で、仲良く昼寝した。


次の日、学校で
「T君。寝たままAボタン連打してたんだぜ」とクラスメートに言っても、誰も信じてくれなかった。

でも、僕は確かに見たのだ。あれは、この広い地球上で唯一
僕だけが見た伝説

そう、例えるならあれは、

「バッファローマンに立ったままKOされたウォーズマン」

それしかない。

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