《漢(おとこ)の中の漢(おとこ)》
確かに、さっきと同じ様子でT君はいた。テレビの方を向いて、あぐらをかいて座っている。
でも、T君。
コントローラーを握ったまま、寝ちゃってるではないか! しかも、半目!
僕はその瞬間、微かな揺れを感じた。
えっ、地震?
でも、違った。
T君が眠ったままAボタンを微妙に連打しているではないか!!!
僕はそのカクカクとしたマリオネットのようなT君を見ながら、恐ろしいような、面白いような、不可思議な光景に、ただただうろたえるばかりで、
結局、T君をそのままにして、再度眠りについた。
次の朝、僕とT君はこっぴどくT君の両親に怒られた。
で、仲良く昼寝した。
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