《頭脳戦そして暴力》
だがある日、父親がこんなことを言った。
「そろそろ飽きてきたなぁ、麻雀も」
危機である。父親がファミコンを長時間やっているからこそ、僕も大振り切って昼間プレイできていたのである。この後押しがなくなったら、もう一人の我が家の鬼、母親からチェックが入るに決まってる。
きっと奴のことだ、
「ファミコンは1日30分まで」とか、そんな理不尽極まりない暴挙を働くに違いない。
とにかく、父親のファミコン離れを阻止しなくては・・・
「ねぇ、お父さん。どうして麻雀飽きたの?あんなに面白がってたのに」
「どうしても勝てねえんだよ、上級に」
ん? つまり、上級に勝てるようになれば、また面白がってやってくれるというわけですか?
「じゃあ、僕が上級に勝つ方法見つけたら、また遊んでよ。僕、お父さんがファミコンやってるの見るの好きなんだから(嘘)」
「お前、麻雀知らねえだろ」
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