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■ 麻雀(任天堂 1983〜) その3


《横暴》


結局、僕が理解できたのは、2枚ずつ同じ牌を7組集めればいいということだけ。つまり、
七対子のみである。さぁ、次の日がやってきた。僕のこれからのファミコンライフをかけて、どうしても上級に勝たなければなるまい。

スタート!

数十分後・・・

あっけなく勝っちゃってる自分がいました。

えっ? いいの?  こんなにあっさり勝っちゃっていいの? お父さんがあんなに頑張っても勝てなかったのに、1発目から勝っちゃったけど・・・

とにかく父親が出来ないことをやり遂げた変な充実感でいっぱいの僕。

その日は土曜日だったが、おかまいなしに職場に電話。

「あっ、お父さん。僕、勝ったよ。上級で」

嘘つくんじゃねぇ! 他に用事は?」

「えっ、麻雀のことだけだけど・・・」

ガチャッ

切れました・・・息子に対してこの冷徹な仕打ち・・・昭和!

怒らせちゃったかなと思いながら、父親の帰宅を待つリトル僕。

夜10時頃帰ってきた父親。僕が再度上級に勝ったことを訴えても、全然信じていない様子。それじゃあ、やるしかないでしょ。もう1回勝つしかないでしょ。上級に。父親の目の前で!!! じっちゃんの名にかけて!!! (いえ、普通のおじいちゃんですけどね)

数十分後・・・またしても勝ってる僕。調子にのって得意げな顔をしているとなぜか父親、僕の脳天に向かって
超ゲンコツ!!!

えええ〜〜〜。なぜ、いきなりゲンコツ!!!

これがもう痛くて痛くて、僕、マジ泣き。さすがに、心配した母親が、

「大丈夫? あんたお父さんに何したの?」

と聞いてきた。

「何にもしてないよ」

と僕が答える前に父親ったらこう言った。

「こいつが悪いんだよ、全部」

えええ〜〜〜。僕のせい? ただ、七対子で上級に勝っただけなのに。そんなに
お父さんの自尊心揺さぶっちゃったの? っていうか、「悪いんだよ、全部」って、ただ麻雀やってただけじゃん!

とまぁ、この頃から、父親の僕に対する理不尽な行動は加速していきました。それと同時に僕の心の中の大人への不信感もすごい勢いで積もっていくことになるのです。

いや〜、すごいですよ。たかがファミコン。されどファミコン。ちょっと歯車が変わるだけで、色んな事件が起こっちゃってたよなぁ・・・

どこの家庭にも、あの頃の理不尽な思い出ってあるんだろうなぁ・・・そんな経験をお持ちの方は、是非、掲示板にご投稿を!

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