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■ ゼルダの伝説 その6

《大人たち》

その後、E君の母親が来て、I君に、
「どうして、たたいたりしたの?」
と聞いたが、I君は何も言わなかった。
僕も同じようなことを聞かれたが、何も言わなかった。

帰り道で、I君は僕と一緒に入部しているサッカー少年団の話をした。
今日の出来事には、あえて触れないようにしているようだった。

家に帰ると、E君の母親から連絡が入っていたようで、
「どうしてI君はE君をたたいたの?」と母親から聞かれた。
I君は僕が思っていた以上に、強烈に殴ったらしく、
E君の歯がぐらぐらしているとか、何とか言っていた。

僕は、
「しょうがなかったんだよ」とだけ答えた。

父親が帰ってくると、母親は父親に僕を問いつめるように言った。
今考えると、大人たちは大人たちでいろいろあったんだろうなと思う。

僕は父親が怖かったので、しょうがなく、事のいきさつを説明した。
父親は、ちょっと息をついて、
「まぁ、そんなこともあるよな」
と言っただけで、それ以上は何も言わなかった。

母親はもっと何か聞きたい様子だったが、父親が問いつめるのをやめたので、結局、そこで話は終わった。

寝るときに、少しだけ
「僕はあの時、何と言えば良かったんだろう」と考えた。

次の日から、I君は、E君に対してかなり冷たくなった。
I君と仲良しだった僕も、前よりちょっとだけE君と疎遠になった。
結局、I君は小学校を卒業するまで、ろくにE君と話をしなかった。

とまぁ、こんなことがあった。

僕がこの時、学んだ教訓とは、

「同じ内容の言葉でも、その言い方によって、受け手の気分は全然違うものだ」
というものだった。

今、思えば、E君だって、きっと、そこまで悪意はなかったんじゃないかと思う。
僕だって、おかしを握った手で、コントローラーを触られたら、すごく嫌だったもんなぁ。

とにかくこれに限らず、ファミコンにまつわるこういう事件は腐るほどあった。その話は、また今度・・・

※ 終わってみれば、あんまりディスクシステム関係ないな・・・ 
いつも以上に、まとまりのない話でごめんです。



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