《少年達によくある話》
題:ジャイアンなんて漫画の中だけと思ったら大間違いの巻
僕が住んでいたでいた団地には、ジャイアンと呼ばれていた男がいた。歳は僕より3つ上。傲慢、横暴、いじめっこ、悪行の数々をこなしてきた暴れん坊将軍2代目である。
僕もみんなと同じくこの男が大嫌いだった。でも、その日、僕らはジャイアンの家に行かざるを得なかった。だって、その頃、ファミスタを持っているのがジャイアンしかいなかったからである。(だって、ジャイアンの家、超金持ちなんだもん。ディスクシステムだって、すぐ買ってたしさ。チッ!)
恐怖のジャイアン宅に乗り込むのは、僕を入れて3人。僕と、スポーツマンのI君、そしてゲームだけは得意のもやしっこB君。
このB君が後に地獄を呼び込む超本人になろうとは、このとき誰が予想できただろうか(いや、予想できない。【反語型】)
家に着くなり、ジャイアンの母親がポテトチップを出してくれた。すかさず食べようとすると、
「あんまりがっつくんじゃねえよ!!!」
と僕を激しく制するジャイアン。
「いいじゃねえかよ、このブタまんじゅうが!!!」
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