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■ ファミリースタジアム その4


《少年達によくある話》


題:ジャイアンなんて漫画の中だけと思ったら大間違いの巻

僕が住んでいたでいた団地には、ジャイアンと呼ばれていた男がいた。歳は僕より3つ上。傲慢、横暴、いじめっこ、悪行の数々をこなしてきた暴れん坊将軍2代目である。

僕もみんなと同じくこの男が大嫌いだった。でも、その日、僕らはジャイアンの家に行かざるを得なかった。だって、その頃、ファミスタを持っているのがジャイアンしかいなかったからである。(だって、ジャイアンの家、超金持ちなんだもん。ディスクシステムだって、すぐ買ってたしさ。チッ!)

恐怖のジャイアン宅に乗り込むのは、僕を入れて3人。僕と、スポーツマンのI君、そしてゲームだけは得意のもやしっこB君。

この
B君が後に地獄を呼び込む超本人になろうとは、このとき誰が予想できただろうか(いや、予想できない。【反語型】)

家に着くなり、ジャイアンの母親がポテトチップを出してくれた。すかさず食べようとすると、

「あんまりがっつくんじゃねえよ!!!」

と僕を
激しく制するジャイアン。

「いいじゃねえかよ、このブタまんじゅうが!!!」


と、
軽く心の中で叫んでみるかわいい俺。チキンな俺。

「よっしゃ、今日団体戦やろうぜ」と早速、場をしきり始めるジャイアン。

どうやら、ジャイアン率いる3つ年上3人組対、僕ら3つ年下3人組でやるらしい。面白い、やってやろうじゃないの。その図太い鼻っ柱、骨折させてやろうってなもんよ。

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