《裏口。そして菩薩》
第3章 奇襲
(道は1つとは限らない。それでも道がないというのなら、君が自分で作ればいい)
一度はあきらめたファミコンだったが、やはりその誘惑は激しかった。
ファミコンを持っている友達の家に遊びに行くたびに、
「ベースボール」のピッチャーがキャッチャーの返球を待つときの
ヘンテコなポーズを友達と一緒に物まねするたびに、
僕のファミコンへの思いはみるみるうちに復活してきた。
しかし、僕も馬鹿じゃない。また、同じやりかたで父親に挑んだとしても、努力は無駄に終わるに決まってる。
それどころか、今度は命さえも奪われるかもしれない。いや、それは言いすぎか・・・。
何らかの後遺症が残るくらいだろうか・・・
どちらにせよ、真剣に考えなければなるまい。
どうしたら、我が家にファミコンがやってくるかを!!!
その日、僕は一生懸命考えた。そして、一つの考えが浮かんだ。
「両親が駄目なら、他の人に買ってもらえばいいじゃないか。そう、例えば、おばあちゃん・・・」
僕は小さい頃、結構ハイレベルな、おばあちゃん子だった。
母親みたいに口うるさくないし、何か頼めば何でも買ってくれるし(安いもの限定だけど)、
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