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■ 僕がファミコンをゲットするまで・・・ その7


《背後から忍び寄る何か・・・》


僕の頭の中を何か雷鳴みたいなものが走りぬけた。

チャンス!!! 早速、ファミコンができる!!!

そう考えたが最後、僕の足はもう止まらなかった。
そのときの僕は、初めて髪の毛が金色になったときの悟空レベルのスカウター数値を出せていたと思う。

一瞬、
リキシマンから超人パワーを分けてもらえなくても戦えるような気がして
「後先のことを考える」という余裕も知恵もいっぺんに吹き飛んでしまったんだ・・・( = =) トオイメ

早速、テレビの部屋へ走り、ファミコンの箱を乱暴に破き、接続を開始した・・・

いや、開始しようと思ったが、結果として開始できなかった。
テレビの裏にどうやら、ファミコンと接続しなければいけない部分があるみたいなのだが、
何だか色々なパーツがごちゃごちゃしていて、どれをどうやったら接続が完了するのか、
小学生低学年のガキンチョには分からないのだ。

一応、母親に聞いてみるが、ホームドラマのお約束みたいに機械オンチな母親で、

「ごめん、わかんない(照れっ)」

と、軽く舌を出してぶりっこする始末。

『ごるぁー! 今は、貴様のつまんねぇネタ見てる暇ねぇんだよ!』

と、うっかり汚い言葉を心の中ではいてしまう少年の僕。(まだまだ、子どもだったからね、うふっ)

どうしよう、早くしないと鬼が帰ってくる。
その前に、何とか接続を完了して、一回だけでも「スパルタンX」やって、それからまたコードを抜いて、
ファミコンを子ども部屋に隠して、母親に口止めして・・・って、

鬼はたばこを買いに行ってるだけだなんだぞ! そんな暇あるのかよ!!!

いや、待てよ・・・赤い彗星ならできる。
僕は赤い彗星のシャアだ。さあ、考えろ。迅速に考えろ。ASAPで考えろ。
どこを、どうつなげば、スクリーンに「スパルタンX」のロゴが出てくるんだ。※注1

瞬間、背中の方でガチャリという冷たい金属音がした。

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