《背後から忍び寄る何か・・・》
僕の頭の中を何か雷鳴みたいなものが走りぬけた。
チャンス!!! 早速、ファミコンができる!!!
そう考えたが最後、僕の足はもう止まらなかった。
そのときの僕は、初めて髪の毛が金色になったときの悟空レベルのスカウター数値を出せていたと思う。
一瞬、リキシマンから超人パワーを分けてもらえなくても戦えるような気がして、
「後先のことを考える」という余裕も知恵もいっぺんに吹き飛んでしまったんだ・・・( = =) トオイメ
早速、テレビの部屋へ走り、ファミコンの箱を乱暴に破き、接続を開始した・・・
いや、開始しようと思ったが、結果として開始できなかった。
テレビの裏にどうやら、ファミコンと接続しなければいけない部分があるみたいなのだが、
何だか色々なパーツがごちゃごちゃしていて、どれをどうやったら接続が完了するのか、
小学生低学年のガキンチョには分からないのだ。
一応、母親に聞いてみるが、ホームドラマのお約束みたいに機械オンチな母親で、
「ごめん、わかんない(照れっ)」
と、軽く舌を出してぶりっこする始末。
『ごるぁー! 今は、貴様のつまんねぇネタ見てる暇ねぇんだよ!』
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